医療機器業界の現状
総務省と国立社会保障・人口問題研究所の調査・推計によると、日本の高齢化率(65歳以上の高齢者人口の比率)は、2015年に26.7%で4人に1人が高齢者だったのに対し、2060年には39.9%で2.5人に1人が高齢者になると推計されています。
このように日本をはじめとする先進国の高齢化についてはよく知られていますが、実は開発途上地域でもすでに高齢化が進んでいます。開発途上地域の高齢化率は、2015年は6.4%だったのが、2060年には16.8%になると見込まれています。
高齢者が健康な生活を送れる社会の実現は、今や先進国だけでなく、世界全体にとっての課題となっているのです。

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出典:内閣府ホームページ
(http://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2016/html/zenbun/s1_1_5.html)

これからの日本を支える柱「医療機器産業」
世界中で高齢化が進行する中、今後の日本を支える柱の1つになると期待されているのが、医療機器産業です。高齢社会で医療サービスを受ける人が増えれば、当然、医療機器の需要も増加するからです。
日本政府は、2013年『日本再興戦略』の策定、2014年『健康・医療戦略推進法』の策定、2015年『国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)』の設立など、医療機器の開発や販売を推進する動きを次々と見せています。
民間では、岡山県の『医療機器開発プロモートおかやま』や、福島県の『ふくしま医療機器産業推進機構』など、医療機器産業の支援を積極的に行う団体が増えています。医療機器産業に関する動きが、官民ともにどんどん活発になってきているのです。

不足している医療機器翻訳者
その医療機器の開発や販売に欠かせないのが、質の高い翻訳です。
海外で製造されたペースメーカー、カテーテル、ステント、植込み型除細動器(ICD)などの医療機器を日本で製造販売するには、海外で実施された安全性試験報告書、マニュアル、添付資料、製造販売承認申請書など、大量の文書を翻訳しなければなりません。また、今後は日本でも医療機器の開発が進み、輸出が増大すると考えられていますが、もちろんその場合も翻訳が必要です。
例えば、承認申請書の翻訳が不正確だったり分かりにくかったりすると、審査担当者が混乱し、審査に余計な時間がかかってしまいます。
医療機器が速やかに臨床の現場で使用できるようになるには、正確で、読みやすく、文書間の整合性がとれた翻訳が必要なのです。
そんな質の高い翻訳をするためには、英語力の向上だけでなく、医療機器や安全性試験の仕組みを理解することが不可欠です。
医療機器翻訳に対応できる翻訳者はまだ少ないため、医療機器や安全性試験の翻訳をしっかりと自分のモノにすることができれば、仕事を受注するうえで有効なアピールポイントになるでしょう。

今回ILC国際語学センター東京校では、医療機器翻訳の特別講座を開催します。
医療機器翻訳のなかでも特に需要が高い安全性試験報告、カテーテル、ペースメーカーをテーマとして扱いながら、医療機器翻訳のポイントを解説します。
講師はメディカル翻訳に特化した株式会社メディカル・トランスレーション・サービスの穴見翼氏。
さらに、今回講座を修了した方は同社の特別トライアルを受験できます。
医療機器翻訳を得意ジャンルにしたい方、メディカル翻訳の幅を広げたい方は、ふるってご参加ください!


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