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ILC実務翻訳コース講師・授業紹介


范菲 氏契約・法律中国語翻訳コース
講座名:契約・法律中国語翻訳コース
講師名:范菲 氏
講師経歴:
1982年北京大学卒業後、2年間新聞社で編集の仕事を経て、大学の教師になり、4年間中国人に日本語を教える。1988年に来日し、早稲田大学院で勉強しながら、法律事務所で契約・法律翻訳の仕事を始める。1992年卒業後、同事務所にて専従の翻訳者に。1999年事務所を退所後、フリーの翻訳者になる。翻訳の実績年数は、通算18年。

中国語翻訳の需要について

 中国の改革開放、特にWTOの加盟に伴い、外国企業は我先にと中国へ進出しており、日本企業の対中投資も増える一方です。また、グローバル化が進んでいる中、日中両国がお互いの歴史・社会・文化を深く理解することも必要です。例えば、日本企業と中国企業が合弁企業を設立する場合、意向書やF/S、覚書、合意書などの文書を取り交わします。その上、合弁契約、定款、技術ライセンス契約、業務委託契約、売買契約などを締結します。日本のアニメや漫画、音楽、文学作品などを中国に紹介する場合にも、いろいろな契約を締結します。もし、何等かのトラブルが起こったら、仲裁やら訴訟やら、どれもこれも文書を作成し翻訳しなければなりません。今後、歴史問題の共同研究や環境問題、少子高齢化社会の問題など、交流の分野は更に広がって、中国語翻訳の需要は益々増えてくることと思います。

翻訳者にとって専門分野を持つことの重要性は?

 契約・法律分野の翻訳をやるまでの間、新聞の記事、雑誌の記事、歌詞など、いろいろな分野の翻訳を手がけました。フリーの翻訳者になった今も、ビジネスレターや教育関係の論文、日本舞踊を紹介する本、株に関する本、企業と個人のホームページの文章など、各分野のものを翻訳しています。ですが、一番依頼が多いのは、やはり契約書です。フリーの翻訳者は、大体いくつかの翻訳会社に登録して、そこから仕事をいただきますが、最初に登録したとき、必ずと言っていいほど得意な分野を聞かれるものです。自分の得意な分野を持っていると、やはりその分野の翻訳依頼がどんどん入ってきます。どんな分野のものでも翻訳できるということは、もちろん望ましいことではあります。しかし、誰でも「万能選手」になれないはずで、色々な分野の翻訳がそこそこにできるより、一つや二つ得意とする専門分野を確立して、品質の高い仕事をしたほうが翻訳会社の信頼を得ることが出来ると思います。これは中国語翻訳に限らず、英語などの言語にも言えることだと思います。

ILC「中国語契約翻訳」コースの特長・特色は?

 実際の仕事で取り扱っている生の契約書と同内容の文書を教材として使用していることが特長です。最新の契約書を題材に、各契約書の書式パターンやその共通点と相違点を学びながら、実践的な演習と添削課題に取り組んでいます。課題は毎週出され、全課題添削指導をおこなっています。また対中投資に関係する中国最新の法律の紹介や専門用語の解説も行っています。現在中国語翻訳者で専門分野の知識と翻訳スキルを身に付けたい方や、これから翻訳者を目指す方だけでなく、日本企業の中国プロジェクト担当者にとって大変有益なコースです。

この仕事に入ったきっかけは?

 来日してまもなく、日中合弁関係の法務をおこなっている法律事務所でアルバイトを始めたことがきっかけとなりました。最初に台湾の銀行法の日訳のお仕事をいただいたときは、どうしたらいいか分からなくて、仕事を辞めようかと考えたときもありました。ですが、このお仕事を失いたくなかったため、一生懸命に法律用語を集めて、単語帳や例文カードを作りました。こうしていくうちに、徐々に契約・法律分野に関心を持つようになって、他の分野の翻訳より、法的文書の翻訳にもっと力を入れるようになりました。今、フリーの翻訳者としてお仕事をさせていただけるようになり、あのとき法律事務所での仕事を辞めずに勉強を続けて良かったと思います。

指導をする上で心がけていることは?

 契約書・法律条文の翻訳は、その性格上、絶対的な厳密さが求められる分野です。従って、指導する上で、ソース言語に対する正しい理解とターゲット言語による正確な表現、書き言葉の使用などに常に注意しています。また日中両言語の表現上の相違により、良くない訳文の分析や翻訳のテクニックの指導も行っています。

実務翻訳者を目指す人たちにメッセージを

 翻訳は立派なビジネスです。一人前の実務翻訳者になるために、専門分野を持つことが大切です。専門知識を勉強するときは、広範と精通、つまり広さと深さのバランスをうまく取ることが重要だと思います。

翻訳者にとって必要な資質・能力とは?

 翻語学力、文章力、調査力、守秘義務と納期の厳守、これらの資質が翻訳者に求められるものであろうと思います。高い語学力と文章力は、いうまでもなく翻訳者としての必須条件ですが、分からないところがあったら、辞書や専門書、インターネットなどを利用して、徹底的に調査する能力も、翻訳者としてなくては不可欠な素質のひとつです。またクライアントの秘密や納期をしっかり守ることも極めて大切です。

 

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