3月5日(土)、メディカル翻訳コースに興味のある方を対象に、メディカル翻訳コース説明会と卒業生による体験談、メディカル翻訳コース体験レッスンを開催いたしました。


第一部ではメディカル翻訳コースの特徴について説明後、メディカル翻訳コース修了生の方をお招きし、学習の体験談をお話いただきました。お話いたただいた内容の一部をご紹介します。

Tさん(女性)…2013年にメディカル翻訳初級半年間、・上級半年間、治験翻訳コース半年間、合計1年半コースをご受講後、現在フリーランスのメディカル翻訳者として活躍されています。

Oさん(男性)…2012年にメディカル翻訳初級・上級コースをご卒業。メディカル翻訳初級コース在籍中に、翻訳会社のメディカル分野の翻訳チェッカーに合格。チェック業務や製薬会社の出向を得て、今年の春よりフリーランス翻訳者としてデビューされます。

◆メディカル翻訳者を目指そうと思ったきっかけはなんですか。◆

Oさん:以前研究者を志していた頃は、「自分の好きなこと・楽しいことを仕事にするには大学院卒業後、大学教授というキャリアしかない」と思い込んでいました。その頃は「好き」からスタートして、それを「仕事」に合わせようとしていました。「楽しいこと」を既存の「仕事」に押し込もうとしていたが、楽しかったはずのことがまったく楽しくなくなってしまっていました。そこで、その逆に「仕事である」、「お金を得る」ということからスタートして、それでもそれなりに「楽しい」と思えるようなことを探そうと考えました。

翻訳を選んだ理由は、文章の読み書きが好き・得意だったこと、語学もそれなりにできたこと、学問や論理的な考え方が好きだったことが理由です。性格的に、会社勤めをずっと続けるのはストレスで無理だと分かっていたためです。

Tさん:漠然と好きで勉強していた英語が、実務の世界で認めてもらえた喜びから欲が出て、子供たちの就職時期とも重なり、後半の人生に向け思い切った課題に挑戦しようと考えました。

英語とPCでの転職後、職場で出会ったオンサイト兼在宅翻訳者の人たちから、翻訳学校に通った、通信教育で学んでいる、という話を聞き、翻訳者への道筋を知り得たことで、「とても不可能」だったことが「可能かもしれない」に変わりました。

◆実際にILCの授業を受講していかがでしょうか。
Oさん:「課題提出→添削→授業での課題の解説」という授業形式がうまく機能していたと思います。ただ「答えを教える」というより、「こうこうこうだから、この訳し方・この単語」というように、先生の思考の道筋を丁寧に伝えてくれました。
自分の現在の業務でも、1つ1つの訳文で「なぜこの訳にしたか」をきちんとロジックで説明できるようにしています。翻訳の品質向上に役立っており、顧客とのやりとりや社内教育にも活用できています。

Tさん:知識の乏しい分野を外国語で学ぶので、最初は"in"の訳し方一つにも勇気がいりました。その抵抗に対し少しずつ解答を得ていくようなカリキュラムになっていると感じます。添削のスタイルがシンプルであることもILCを選んだポイントの一つでした。
中途半端にコメントがあるより授業をしっかり聞く・質問する方が迷いがないと思います。授業で紹介いただいたサイトは今も折に触れ見ています。

◆ILCで習得できたスキルはどのようなものがございますか。
Tさん:調査や検索のポイント、Wordで対訳ファイルをきれいに作るなどはありますが、直接教えていただけることは手掛かりにすぎません。そこから自分で工夫を重ね広げていく意欲をもらえるのがILCであると思います。

Oさん:具体的なスキル以上に、1つの訳文にたどり着くまでの考え方や、「翻訳で何を問題とするか」という意識の部分を学習することができました。
たとえば、単語の表面的な意味だけではなく、「書き手がこの単語を使って何が言いたいのか」ということ、そして、「その言いたいことを読み手に伝えるには、対象言語ではどのように言葉を組み立ててあげればよいのか」というような視点です。
「スキル」は目的を達するための手段なので、目的に対する意識さえしっかりしていれば後からどうにでもなる。逆に目的意識がしっかりしていなければ、いくらスキルを身につけても「スキルのためのスキル」であり、無意味だと思います。
ですので、ILCで学習する魅力は、小手先のスキルの習得ではなく、翻訳ではどのようなことを考えればよいかの指針が得られることだと思います。

◆登録している翻訳会社やクライアントとのコミュニケーションで気をつけていることはございますか?
Oさん:翻訳物の作成は共同作業であることを意識し、その文書がどのような工程で作られ、自分の後にどういう作業が入るかを意識しています。後の工程にいる人たちにとって何をしてあげたら嬉しいか、どういうパスをしてあげたら助かるか、を想像することです。

◆これから翻訳者を目指す方にメッセージをお願い致します。
Tさん:仕事や家族の状態、自身の健康などに左右され、学習に打ち込む条件に恵まれるチャンスは人生でそう多くはないでしょう。翻訳学校の広告に目を留め、実際に足を運んだ方は、その限られたチャンスの時期にあるような気がします。1年、半年先にどうなっているかはわからないので、とりあえずご自分なりに具体的な一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

Oさん:何か新しい目標に進もうとするとき、一番大事なのはその目標と今の自分を照らし合わせて、今の自分が「持っているもの」と「持っていないもの」を客観的に分析することだと思います。
そのうえで、自分が「持っているもの」があればそれを伸ばしてあげればいいし、「持っていないもの」があればそれを補ってあげればいい。
医薬の知識がない人も、ある人も、その人ごとに「持っているもの」・「持っていないもの」が必ずあるはずです。
勉強を始めるからには、自分を卑下せずに「持っているもの」を最大限活かし、自分に奢らずに「持っていないもの」をできるかぎり補うことを考えるとよいと思います。

ご参加いただいた皆様ありがとうございました!

今週3/12(土)には特許翻訳コースの卒業生の体験談を開催いたします。
受講を迷っている方や特許翻訳に興味のある方は、是非無料体験レッスンにご参加ください!

★3/12(土)13:00-16:00★
第1部  13:00-14:15 ILC 特許翻訳プログラム説明会+卒業生による体験談
第2部-① 14:30-16:00 特許翻訳コース~機械・電気・電子~ デモレッスン
第2部-② 14:30-16:00 特許翻訳コース~バイオ・医薬~ デモレッスン

↓お申し込みはこちら↓
http://www.ilc-japan.com/tokyo/archives/14576#anc-0312