修了生

翻訳者だけでなくチェッカー、クライアントの担当者など、さまざまな視点から問題点を指摘してくださるので、実践的な指導だと思います

特許翻訳(バイオ・医薬)コース受講 福井さん

大学でバイオ分野を専攻した後、バイオ関連の研究員業務に取り組む。特許事務所の下訳の経験も持つ。2016 年4月よりILC 国際語学センターで「特許翻訳(バイオ・医薬)」コースを受講中。

授業の後には自主勉強会に参加 プロとして活躍する修了生の方からも教えを受けています

学生の頃から英語が好きで、英語学習の延長で文芸翻訳の勉強をコツコツ続けてきましたが、専門であるバイオの知識を生かせる特許翻訳を本格的に学んでみようと思い立ちました。ILCを選んだのは、修了後に提携翻訳会社のトライアルを受ける機会があるからです。修了しても自分で仕事を探すのはハードルが高いので、就業のサポートシステムがあるところが決め手になりました。

授業では主にバイオの基礎知識に関する講義と、特許明細書の翻訳演習が行われます。授業の中でバイオの基礎知識がしっかりカバーされています。私は専門がバイオなので飲み込みやすく、知識の整理に役立っていますが、バックグラウンドがない人が聞いても、とてもわかりやすい内容だと思います。

特許明細書の翻訳については毎回、課題が出されて、受講生はその訳を提出。講師が添削をし、授業は添削済みの訳を講評するというスタイルで進んでいきます。1人ずつ順に全員の訳を取り上げ、なぜ赤が入ったのか、たっぷり時間をかけて丁寧に解説される。わからないことはその場でどんどん質問することも可能です。

添削・講評を受けるので、中途半端な訳は出せない、今の100%のものを頑張って提出しようという気持ちが自然に湧いてきます。クラスメイトと課題や授業について話せるのも楽しいです。独学や通信は先延ばしにしてしまいやすい。通学には勉強のペース、モチベーションを保ちやすい、疑問をその場で解決できるといったメリットがあると思います。

課題の添削はいかがでしたか?

添削課題は真っ赤になって返ってくる。誤訳を直すだけでなく、別の訳し方のパターンも示されるためです。こういう訳し方もできる、クライアントによってはこの訳のほうが好まれる、というように、複数の訳し方を教えていただけます。先生は特許事務所に勤めたこともある方なので、翻訳者だけでなくチェッカー、クライアントの担当者など、さまざまな視点から問題点を指摘してくださる。実践的な指導だと思います。

卒業生を中心とした勉強会も行われていますが、勉強会はいかがでしょうか。

授業の後には、修了生と受講生が集まって行われる自主勉強会にも毎回、出席するようにしています。プロとして活躍する人の参加も多く、その姿に刺激を受けることも多い。勉強会の内容は私にはまだ難しいですが、トライアルや検定試験、講座などの情報を皆さん親切に教えてくださいます。講座修了後も勉強を続けていかなければなりませんから、このような場があるのはとてもありがたいですね。 

将来の目標を教えてください。

目標はもちろん修了後のトライアルに合格して、フリーランス翻訳者になることです。現在は仕事を辞め勉強に専念しているので、平日最低3時間は机に向かい、授業の予習・復習に励んでいます。

特許翻訳にはクライアントの特許権取得というやりがいがありますが、バイオは病気に関わることも多く、私はバイオの分野の仕事には病気に苦しむ人のお役に立てるというやりがいもあると思っています。先生も授業時間を延長して、親身になって指導してくださっていますので、修了して終わりにならないように、必ず仕事につなげたいと思います。