実務翻訳プログラム 授業体験レポート ILC受講生が実際の授業をルポ!
「ILCの教室では実際どんな授業が行われているのでしょうか?」、「授業や学校の雰囲気がどんな感じか気になる!」という声にお応えして、
実際に授業をご受講いただいている受講生の方に授業の様子をルポしていただきます!

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2018秋証券金融翻訳コース受講生による授業体験レポート
第1回目
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 ILCで証券金融翻訳の授業を受けているYです。これから、授業の雰囲気をお伝えするレポートを連載します。
初回なので、私自身のことを少しだけ紹介しますと、2017年1月にサラリーマンやめて独立しました。翻訳系のお仕事、前職に関連した英文事務ほぼ半々で食べています。

独立のきっかけにもなったのですが、以前に通っていた別の学校の紹介で、英語の映像への日本語字幕作成の仕事をもらいました。私にとってプロとしての初仕事で、2人のクラスメートと輪番で担当していました。その映像は経済紙が制作したもので、前職の関係で企業関連ニュースは抵抗がなかったのですが、金融関連ニュースを訳していて知識不足を痛感し、知識を補える学校を探していました。

 雑誌「通訳翻訳ジャーナル」の広告でILCを見付け、菅原先生の体験レッスンを受けてみたら良さそうだったので通い始めました。
通訳系の学校を含めて、さまざまな英語学校に通いましたが、ILCのこのクラスの特徴は英語よりもトピック(証券金融)の占める比重が高いことです。理由は、講師の菅原先生が外資系証券会社やファンドなど金融業界での長い経験をお持ちで、今でも投資会社の現役CIO(投資最高責任者)でいらっしゃるためです。先生ご自身も今期の1回目の授業で、「翻訳力もさることながら、内容の理解を深めましょう」とおっしゃっていました。

 実際の授業内容は、1年をかけて、米国の証券外務員試験用の対策テキストを使い、証券金融の用語やコンセプトとともに翻訳を学びます。金融業の勤務経験を持たない私には非常に参考になりますが、金融関係にお勤めの受講生も多いです。

 後期1回目の授業は『Unit 4』のオプション。まずは、コールとプット、それぞれの買いと売りなど基本的なところから話が進みます。予備知識は要求されておらず、ホワイトボードに原商品の価格を縦軸、利益/損失を横軸にとったグラフを書いて丁寧に説明してくれます。

 現在も投資会社にお勤めの菅原先生は、概念だけでなく、これまでの経験から、過去にニュースになった事件のことなど、実名をあげて話してくれるので理解が進みます。たとえば、バブル時に財テクをしていた会社がどうなったとか。さらに、受講生からの質問には何でも答えてくれます。2回目の授業でも、金融関係に努めている受講生からの目論見書の訳語に関する質問に明快に答えてくれていました。

 毎回の訳文の課題(A4判1枚程度の文章の指定カ所3カ所程度を訳す)にも、丁寧に赤字を入れてくれるため、訳語の選択など参考になる点が多いです。内容の理解なしに、表面的に字面を追っているだけでは、絶対にこの訳文にはならないという気がします。

 授業後に熱心に質問するクラスメートの様子に刺激を受け、私も、その週で出会った英文のわからなかったところを聞いてみるなど、今期はこれまでと取り組み方を変えてみようと思っています。