9/23(祝・水)、ILCオープンーと題しまして、メディカル翻訳入門講座、ビジネス文の英訳実践講座、実務翻訳の実践講座を特別開講しました。

セッション(A)では、メディカル翻訳コースをご担当いただいてる吉田先生による、メディカル翻訳の入門講座を開いていただきました。

メディカル翻訳に携わるさい、翻訳者の方が頭を悩ませるのは「どれだけ言葉を知っているか」よりも、「どれだけ現場を知っているか」、そして足りない知識をどのように補うかという点になります。
吉田先生には、先生が実際に使っていらっしゃる書籍、テレビ、インターネットなどをご紹介いただき、それぞれどのような特徴があるか、何に注意して使うべきかなどのご解説をいただきました。
特に今回参考になった点が、有力な情報が載っているサイトでも翻訳の質が悪いものがある場合の使い方です。先生は、このようなサイトを知識を得るために使うことはもとより、読みながらどういった点を改善できるか考えることで、翻訳力の向上に努められているようでした。

受講者の皆様も、吉田先生がご紹介されたサイトや書籍の使い方には目から鱗が落ちたようで、しきりに頷きながら先生のお話を聞いていらっしゃいました。


セッションBでは、ILC英語教育担当のアンソニー・フィッシャー先生(トニー先生)をお迎えして、ビジネスシーンで多用される日本語特有の表現の英訳を教わりました。

「ご検討のほど、よろしくお願い致します」「お忙しいところ恐れ入りますが」など、普段使っているのにうまく英訳できない文を翻訳するには、「本当に伝えたいことは何か」を考えることが重要だそうです。
例えば、「ご検討のほど~」という表現には、お話した案や書類について、前向きに考えてほしいという思いが隠れているので、その気持ちを文に表すと英訳しやすくなる、ということでした。実際にお話を聞いてから問題に臨むと、とてもスムーズに英訳ができるようになり、非常にタメになりました。また、対応する言葉を思いつかないときにも、文を簡単にすると英訳ができるというコツも教えていただき、1時間の短い時間でも力がついたことを実感できる講義でした。セミナー中も、トニー先生が一人ずつ受講生の皆様を回りながら一緒に訳文を考えていただき、非常に活気のある講座になりました。

セッションCでは、ビジネス一般文書翻訳初級・上級コースをご担当いただいている佐藤先生に、実務翻訳とはどのようなものかを、実践を交えながら解説していただきました。

「翻訳者」というと個人事業主として、外国書籍の翻訳や映画の字幕を作成されている方を想像されると思いますが、近年は企業内で翻訳する社内翻訳者と呼ばれる方々が、社内文書や外国とやり取りするうえでの翻訳業務に携わるケースが増えてきています。それだけでなく、社内翻訳者の方には、データの分析や通訳、秘書業務を依頼されるなど、翻訳業務にはより厳しい納期、厳しい予算が求められるようになりました。セミナーでは、こういったニーズの変化の中、どのようにして文の意味を損なうことなく短く書くかをご教授いただきました。実際に受講生の皆様に訳していただいた例文を、全員で知恵を出し合いよりよい文にしていくという、非常に活気のあるセミナーとなりました。


ご参加いただいた皆様ありがとうございました!

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