2012/06/06発売の『English Journal』7月号(アルク出版社)、にILCご卒業生が掲載されています!

翻訳者・通訳者への花道

インタビュー:長谷川 敦子 さん
メディカル翻訳コース修了生

※年齢に関係なく続けられる仕事※
EJ:翻訳者を目指したきっかけを教えて下さい。
長谷川(以下 長):児童書出版社で働いていたところ、会議用に、児童書の一部を翻訳したことがありました。その時に、「この英文にふさわしい日本語はなんだろう」と考えるのが、とても面白かったんです。年齢に関係なく、長く続けられる仕事をずっと探していたので、これだ、と思いました。映像翻訳も含めて、さまざまな分野の翻訳体験レッスンを受けましたが、大学で生物学を専攻していたこともあり、一番興味があってさらに需要も多い、医薬分野の翻訳者を目指すことに決めました。

EJ:翻訳者になるために、どのように英語力や技術を身につけましたか?
長:まず、メディカル翻訳の講座がある学校を探しました。料金と講座内容が条件に合い、コース終了後にトライアル受験(翻訳会社への登録のためのテスト)ができるという点から、ILC国際語学センターに決めました。ほかに、短期講座や通信教育も受けましたね。先生から、プロになるには「英文・和文を合わせて、少なくとも腰の高さくらいまでの量を読みこまないと」と言われたので、在学中から翻訳と校正の仕事を始め、できるだけたくさんの論文や報告書を読むようにしました。

※集中はしても忙殺はされない※
EL:仕事でのこだわりを教えて下さい。
長:翻訳者は、チェッカー、編集者、コーディネーターなどで構成されるプロジェクトチームの一員です。チームとしてよい結果をだすために、自分が担当する「翻訳」で、最高のパフォーマンスができるように努めています。よくわからない点は、丁寧に調べ、著者の意図、発注元の要望に合った翻訳になるよう、心がけています。
また、頭が冴えた状態で仕事ができるように、睡眠や食事に気をつけるほか、仕事のことはすっかり忘れる時間をつくります。仕事には集中しても忙殺されないようにしています。

※言葉に敏感であれ※
EJ:翻訳者に、一番必要なことは何でしょうか。
長:翻訳者は言葉のプロですから、言葉に敏感でなければならないと思います。文章を読んだり、訳したりするときに、これではおかしい、もっと調べる必要がある、という直感は大切です。疑問を解決するためにの確認や調査に十分時間をかけること。仕事でも、翻訳学校の課題でも、一つ一つ丁寧にやっていくこと。その積み重ねが、次の仕事につながっていきます。